芸術家を目指す少女の葛藤を描いた幻想的な漫画

GIGAZINEに面白い記事が載っていたので紹介しますね。
http://gigazine.net/news/20111005_like_an_artist/
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作品を投稿し議論を行う芸術家のためのコミュニティサイト「deviantART」では、毎年コミュニティ参加者による漫画コンテスト「Yuumei-Contest」が行われています。

2011年のお題は「Like an artist」。お題に沿って自由に漫画作品を描き、サイトに投稿することでエントリーできます。下に掲載するのは、2011年のコンテスト優勝作品「BORN LIKE AN ARTIST」です。

JellyVampire on deviantART
http://www.jellyvampire.deviantart.com/

物語は、おもちゃで遊んでいた少女に、一枚の紙とクレヨンが渡されるところから始まります。

絵を描く少女に一匹の動物が近づいてきます。「君は誰?」と聞く少女。

「僕は君の芸術的な魂が形になったものだよ」

少女は素直に動物を受け入れ、絵を描き続けます。

場面は変わり、少女が友達の横で絵を描いています。「いいね、それ!」と褒められて、絵を描くことの喜びをまたひとつ知る少女。

絵を描いていると、母親らしき大人の女性から「芸術家になりたいの?」と聞かれ、「分からない。多分そうなんじゃないかな?」と答えます。

女性は「芸術家になるのはとても大変なの。才能だけじゃなく、運も必要。だから、違う道も考えておくべきでしょうね」と、厳しい言葉を投げかけます。

悩む少女にあの動物が語りかけます。

「彼女は正しいよ」

「たしかに芸術家になるのは大変だ。でも、それは努力するのをやめろってことじゃない」

それに少女は「いえ、やめるべきだわ。私が芸術家になるなんて無理だもの。数百万もの人が同じ夢を抱いていて、私の技術なんて成功には遠く及ばないもの」と答えます。

「多くの人達の中から飛び抜けるにはどうしたらいいの?」と自問する少女。

「秘密を教えてあげる」

そして漫画の枠の中から連れ出される少女。「ここに描けばいいよ」と動物が促します。

そして自由に描き始める少女。

しかし成長した少女は再び壁にぶつかり、動物が「今度はどうしたの?」と問いかけます。

「分からない……。ただ、何の意味も無いように感じるの。絵を描くことに」

「私の技術の限界を感じるわ」

そんな少女に動物は「いいものを見せてあげる」と答えます。

「僕の背中に乗って」

「しっかりつかまっていて」

すると動物に翼が生え、地面から飛び立っていきました。

「下を見ちゃダメだよ」

「何か見えるかい?」

「限界の無い世界が見える」と答える少女。そして作品は「BLOOM LIKE AN ARTIST(芸術家としての開花)」という言葉で結ばれます。

作者のJellyVampireさんは、「この作品の制作はとっても楽しかったです。私はいつも、どちらかと言えばユーモラスな方向からアプローチする方法を選ぶのですが、この作品は違って、シリアスなものを選んでみました」と語っています。